嫌なことがあったとき、その嫌な気持ちを長く引きづりたくないですよね。落ち込むようなことがあった時も、できるだけ早く気持ちを切り替えたいものです。ましてや休日であれば、嫌ことを忘れて自分の時間を楽しみたい。この記事では、気持ちを切り替える方法や考え方をご紹介しています。
気持ちを切り替えるために知っておきたいこと
気持ちを切り替える具体的な方法をご紹介する前に、感情について知っておきたいことをご紹介します。
1. 感情は自分で選んでいる!落ち込みたくて落ち込んでいる
怒りたい人は、怒りたくてその感情を選んでいるし、落ち込みたい人は、落ち込みたくてその感情を選んでいます。
怒らないという選択も、落ち込まないという選択もできる。
人間なので、なにか出来事があって、怒ったり、嫌な気分になったり、落ち込んだりという反応は起きます。
しかし、その感情を長引かせるのか、切り替えるのかを選ぶのは自分次第。
いつまでも嫌な気分を引きづりたいのか、気持ちを切り替えて楽しい気持ちで過ごしたいのか。
「私は落ち込みたくて、落ち込んでいるんだ」と、自分で選んでいることに気づくと、少しは安心しませんか?
この記事の後半では、気持ちを切り替えるための具体的な方法をご紹介しますが、どれを試しても結局「私は落ち込みたい」と思っている人は、その瞬間は気持ちが切り替わっても、またすぐ落ち込むのです。
これは脳のクセでもあります。
自分の感じたい感情を選ぶようにクセをつけていくと、気持ちの切り替えが早くできるようになります。
2. 感情は抑圧するほど消えない!嫌な気持ちは吐き出す
感情は抑圧するほど消えてなくなりません。便秘とおなじで、溜まったままだと苦しく、出すとスッキリします。
嫌なことがあったときは、感情を出してしまった方が、気持ちを切り替えることができるのですね。
自宅に一人でいる時などは、大声で叫んで感情を出してもいいと思いますが、筆者のおすすめはノートに書き出すこと。
殴り書きでも、汚い言葉でもいいので、感じていることをノートに「ぐわぁーー!」と書き出します。
自分のなかにある嫌な気持ちをぜーんぶノートに吐き出すつもりで書き、出し切ったあとは、その紙を破っても、ぐちゃぐちゃに丸めてもいいので、書いたあとは捨てる。
これでスッキリ。嫌な気持ちとはサヨウナラ!
3. 体と感情はリンクしている!体の状態を変えると気持ちもかわる
体と感情はリンクしています。自信がないときは小さく丸まってしまうし、落ち込んだときはうつむきがちになります。
怒っているときはへの字口になります。
つまり、体の状態を変えると、感情を変えることもできます。脳ってとっても騙されやすいから。
口角をあげれば、「私、楽しんだ」と脳は勘違いをして楽しい気持ちになり、胸を張ると自信がわいてきます。
気持ちを切り替えたいときは、楽しい気持ちでいる自分ならどういう体の状態でいるだろう?と想像して、その体の状態をつくってみる。
安心感に包まれているとき、どういう体の状態でいるだろう?と想像する。肩がリラックスしていて、口角が上がっていて…と、その状態を、今つくってみる。
感情をコントロールするのが難しくても、体の状態を変えることはできますよね?
気持ちを切り替える9つの方法
ここからは、嫌なことがあったり、落ち込んでいる時に気持ちを切り替えるための具体的な方法をご紹介していきます。
1. ノートに書き出すことで心がスッキリする
筆者が、嫌なことがあったり落ち込んだ時によくやるのが、ノートに書き出すことです。
ジャーナリングと言いますが、頭のなかに浮かぶことをひたすら書き出していくんです。
「もぉーーあの人なんなのー!」
「忙しいからって感情表に出すのやめてよね」
などなど。
先ほども触れましたが、感情は抑圧するほど消えてはくれません。
自分の感情をノートに書き出し、心のなかのモヤモヤを全部吐き出しましょう。
書き出すことは、ただ気持ちがスッキリするだけでなく、気づきが得られる効果もあります。
感情は目に見えないから、なにか得体の知れない大きなものに感じるけれど、書き出して見える化することで、じつはそほど落ち込む必要がないことに気付けたりするのです。
「あーミスして凹む」
「もうあの仕事やりたくないー」
「自分に合わないのかもーー」
「でもまぁ、人間だもんミスぐらいするよね」
「そうだ、そうだ、こんなミスするの私だけじゃない」
という感じで、じつは落ち込むほどではないことに気付けたり、前向きになれる効果があります。
2. 体を動かすことは古典的だけど効果アリ
気持ちを切り替えるには、じっとしていないことです。何もすることがないと、つい嫌なことを考えて引きずってしまいます。
・胸を張って歩く
・軽くジョギングする
こうしたリズム運動をおこなうと、ポジティブな気持ちになる脳内物資「セロトニン」の分泌が盛んになります。
「嫌なことを考えてもしょうがない!」
「落ち込んでてても何も変わらない!」
と前向きな気持ちになれます。
3. 上を向く!うつむいているとやる気がなくなる
体の状態が感情とリンクしている話はしましたが、うつむいていると気分が下向きになることは、なんとなく感じている方も多いでしょう。
これは実験でも明らかにされており、うつむいているとやる気がなくなり、パワーが出ないことがわかっています。
気持ちを切り替えたいなら、下を向くのをやめて上を向く!というか、前を向く。
そして口角を上げるとなおよし!
口角を上げると、脳は「楽しい」と勘違いをしてポジティブな気持ちになります。
4. 人と話す!ただし、人は選ぶ
嫌なことがあったときや、落ち込んでいるとき、誰かと話すことで気持ちを切り替えることができます。
ただし、人は選ぶ。
ネガティブな考え方を持っている人や、愚痴っぽい人と話しても、なおさら気持ちが落ちるだけです。かと言って、落ち込んでいるときにテンション高めの人と話しても疲れます。
自分が話していて楽しい気持ちになれる人、前向きな気持ちになれる人と話す。
会話もふくめて、人と触れ合うことで幸せホルモンと呼ばれる「オキシトシン」が分泌されます。
幸せホルモンと呼ばれる理由は、オキシトシンの分泌により幸福度が上がるから。
気持ちが落ち込んでいるときは、自分から誰か誘って、話す時間をつくってみましょう。
5. アロマの香りをかぐと0.2秒でいい気分!?
嫌なことや落ち込むことがあった日は、一旦は気持ちを切り替えても、夜寝る前になると、また思い出すことがあるかもしれません。
そういうときは、ティッシュにアロマオイルを数敵たらして枕元に置いて眠る。
筆者が以前、嫌なことがあって眠れそうになかった日、アロマオイルを垂らしたティッシュを枕元に置いたんです。
そうしたら気持ちが楽になって、なんなら幸せな気持ちにさえなった。
というのも、五感のなかで唯一、臭覚だけが脳の感情を司る部分(大脳辺縁系)に直接とどきます。
しかも香りが大脳辺縁系に到達するまで、たったの0.2秒!
つまり好きな香り、いい香りをかぐと、0.2秒でいい気分になれるというわけです。
もちろん寝る前だけではなく、日中でもロールオンタイプのアロマを持ち歩くなどしていれば、気持ちを切り替えるのに役立ちます。
6. 第3者になって俯瞰してみる
たとえば仕事でミスをして落ち込んでいるとき。その状況を俯瞰して、第三者のような視点で見ると、大したことがないように思えてきませんか?
「あら〜、Aさん(あなた)、仕事で計算間違えちゃったのね!だから、そんなに落ち込んでるのね!」と。
もちろん次はミスをしないようにすることは大切ですが、過ぎたことは仕方がありません。
落ち込んだとき、嫌なことがあったときなど、なかなか気持ちが切り替えられない人は、一度、第三者の視点になってみてください。
「Bさんに、あんなことを言われて嫌な気分になっているのね!」って。
”他人事だと思ってるでしょ〜” と言われた経験がある方も多いと思いますが、他人事だと思うと、人はそんなに落ち込めません。
他人事にする技術を身につけると、気持ちの切り替えができるようになります。
7. 拭き掃除など、なにか別のことに集中する
気持ちが切り替えられないのは、その対象となる物事についてばかり考えているから。だから、気持ちを切り替えるには、なにか別のことに集中する。
とくに掃除、なかでもトイレやキッチンをピカピカに磨くような拭き掃除がおすすめです。
気持ちの切り替えができて、おまけに綺麗になって、まさに一石二鳥!
集中できるだけでなく気持ちもスッキリし、心のなかのモヤモヤまで綺麗さっぱり洗い流されるような気分になります。
8. 「いま、何がしたい?」と自分に聞く
気持ちが切り替えられないのは、意識のベクトルが、自分以外のものに向いているから。自分以外のものとは、嫌な気持ちの原因となっている出来事や、相手のことなどです。
意識的に「いま、私は何がしたい?」と自分に意識を向ける。
そうすると「このまま、嫌な気持ちを引きずって過ごしたい」なんて答えは返ってこないはずです。
自分がコントロールできるのは、自分だけだし、自分のことは自分でしかコントロールできません。
だから意識的に、自分がどういう感情を選び、なにをするか(何をしたいのか)。
私たちって、けっこうやることがあって忙しいです。
女性なら美容に時間も使いたいし、スキルアップや趣味の時間も楽しみたい。嫌な気持ちを引きずって時間を過ごす暇はないのです。
9. 前向きになれる本を読む
嫌なことがあったり落ち込んだとき、筆者が気持ちを切り替えるためにしていることで、自分にとって最も効果があると感じているのは、前向きになれる本を読むことかもしれません。
毎月何冊、何十冊と本を読みますが、本当に「あ、この本いい!」と思う本は、それほど多くはありません。だからこそ、自分にとって「この本に救われた!」という本は印象深く、気持ちが落ち込んでいるときなどは、本棚から引っ張り出してきて、読みます。
気持ちを切り替えたいとき用に、前向きな気持ちになれる本をストックしておくのはオススメです。