鎌倉「瑞泉寺」の庭園は国指定名勝。荒々しい姿に見惚れる

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瑞泉寺庭園

ずっと気になってはいたものの、見どころの多い鎌倉の中で、駅から少し距離があり、近くにあわせて立ち寄れそうなお寺もなさそう…そんな理由から「いつか行こう」と後回しになっていた「瑞泉寺」。

この日は浄妙寺を訪れたあと、思い切って足を運んでみることにしました。ちなみに、浄妙寺からは歩いて30分ほどです。

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二階堂エリアにある、自然に囲まれた静寂のお寺

瑞泉寺

鎌倉の奥座敷ともよばれる二階堂エリアに「瑞泉寺」があります。向かうまでの道中、すれ違う人も本当に少なく、辺りののどかな雰囲気を楽しみながら歩きました。

瑞泉寺

受付で拝観料の200円を支払うと、左手に庭が広がります。たくさんの木々が生い茂る庭で、花も少しだけ咲いていました。

瑞泉寺 苔の石段

総門から山門までは距離があります。しかしこの距離が、なんだかワクワクさせます。

途中、「さて、あなたはどちらの道へ進む?」と試されているような分岐点が現れます。目の前に広がるのは、左右に分かれた二つの階段。左手には、苔むした石段が奥へと続く男坂。

男坂は、「え、この石段ってのぼれるの?」というくらい、足場が狭く急な感じ。

瑞泉寺

右手にはゆるやかな石段がつづく女坂。男坂と対照的で面白いです。

瑞泉寺

迷わず女坂を選び、石段をのぼっていると、右手に鬱蒼と生い茂る竹林が見えてきました。木漏れ日が幻想的です。山門へ向かうあいだは、たくさんの葉っぱが日差しを遮ってくれて、涼しさを感じます。

瑞泉寺 山門

長い石段をのぼると、ようやく山門がありました。青もみじが美しく、ということは紅葉の季節はどんな絶景が広がっているのでしょう……。

いよいよ本堂をとおり、裏にある瑞泉寺庭園へ

瑞泉寺 本堂

山門をくぐって歩みを進めると本堂があります。本堂へつづく石畳の両側には芙蓉(ふよう)が植えられており、夏の終わりから秋にかけて真っ白な花を咲かせます。

瑞泉寺 鐘楼

こちらは鐘楼。

瑞泉寺

鐘楼の近くには、藤棚。藤棚の下にはベンチがいくつも置かれ、日差しを遮ってひと休みできます。

瑞泉寺

藤棚の近くには「Mt FUJI」と矢印が書かれた案内が!しかし私が訪れた日は富士山は見えませんでした。

瑞泉寺庭園

そしていよいよ、目の前にあらわれた瑞泉寺庭園!外から眺めるのみですが、見たこともないような荒々しい庭園に思わず惹きつけられてしまいます。

山の斜面をそのまま活かし、岩を削ってつくった洞窟や、池、水の流れなどがあり、自然と一体となった庭の風景が圧巻です。

瑞泉寺庭園

眺める場所によって違った表情を見せてくれます。

この庭園は、瑞泉寺を開いた夢窓疎石(むそうそせき)によって造られた、鎌倉で唯一のこる鎌倉時代の庭園。1970年(昭和45年)の発掘調査にもとづいて、創建当初の姿に近い形で復元されました。1971年(昭和46年)には国の名勝に指定されています。

瑞泉寺

大きくくり抜かれた洞穴は「天女洞(てんにょどう)」と言います。別名「水月観道場」とも呼ばれ、ここで座禅を組み、手前につくられた貯清池に映る月を眺めながら修行が行われていたそうです。

瑞泉寺庭園

この庭園をつくった夢窓疎石は、京都の苔寺として有名な「西方寺」や、迫力ある石組みが見事な「天龍寺」の庭園など、数々の名園を手がけた人物です。

鎌倉駅前の人混みとはまったく別世界の「瑞泉寺」では、そんな名匠が作り上げた静かな美しさを堪能できます。賑やかな鎌倉で自分だけの時間を過ごしたい人におすすめです。

住所・アクセス/関連サイト

神奈川県鎌倉市二階堂710

鎌倉駅から京急バス大塔宮行きで「大塔宮」下車徒歩10分

「瑞泉寺」公式サイト

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この記事を書いた人

東京を拠点に、明日がちょっと楽しみになるおでかけや日々のヒントを発信しています。電子書籍『わたしをご機嫌にする休日』(Amazon Kindle総合ランキング2位)をはじめ、これまでに6冊を出版。Yahoo!ニュース エキスパートでは「おでかけ記事」を執筆中です。JFN系全国28局ネット「レコレール」に出演し、東京の穴場スポットを紹介しました。

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