東京にある3つの双龍鳥居(東京三鳥居)を訪ねて

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馬橋稲荷神社

双龍鳥居とは、鳥居の柱に「龍」が彫られている、ちょっと特別な鳥居のことです。まるで龍が鳥居を守っているかのような姿は迫力があり、思わず見入ってしまいます。

東京に数ある神社の中でも、この双龍鳥居が見られるのは、わずか3カ所だけ。とても貴重な存在です。私はすべてを訪ねたことがあるので、まとめてご紹介したいと思います。

oto

この記事を書いた人:oto

東京を拠点に、明日がちょっと楽しみになるおでかけや日々のヒントを発信。電子書籍『わたしをご機嫌にする休日』(Amazon Kindle総合ランキング2位)をはじめ、6冊を出版。Yahoo!ニュース エキスパートでは「おでかけ記事」を執筆中です。JFN系全国28局ネット「レコレール」に出演し、東京の穴場スポット紹介も。

目次

双龍鳥居はパワースポットとしても人気

双龍鳥居は、鳥居の柱に龍が彫られている鳥居であることは最初に述べましたが、左の柱には天へと舞い上がる昇り龍、右の柱には地へと降り注ぐ降り龍の姿が刻まれています。

昇り龍は、その姿から「運気上昇」のシンボルとして親しまれ、さらに成功や発展を願う意味が込められています。
一方の降り龍は、天から降り注ぐ恵みの雨を象徴し、豊穣や安寧をもたらす存在とされています。

昇り龍が天へと願いを届け、降り龍がその願いを地上にもたらし、叶えてくれる。そんな象徴として信じられ、パワースポットとしても人気を集めています。

東京にある3つの双龍鳥居(東京三鳥居)

1. 宿鳳山高円寺 稲荷社(高円寺)

宿鳳山高円寺

さて、最初にご紹介するのは高円寺駅から徒歩約4分の場所にある「宿鳳山高円寺」です。人が多く賑やかな高円寺駅からわずか数分歩いただけで、別世界のような静けさが漂い驚きます。

山門をくぐると本堂に向かってすっと参道が伸びており、両側には青もみじが生い茂ります。

宿鳳山高円寺

参道の両側には白い砂利が敷かれ、小さな日本庭園を思わせる趣があります。参道を歩くだけで心が整っていく感覚に包まれ、「はぁ、訪れてよかった」という気持ちになります。

宿鳳山高円寺

宿鳳山高円寺は、高円寺という地名の由来となったお寺です。創建は弘治元年(1555年)。中野・成願寺の住職だった建室宗正によって開かれました。

度重なる火災にも見舞われましたが、現在の本堂は昭和29年(1954年)に再建されたもの。静かに佇む様子が厳かな雰囲気を感じさせます。

宿鳳山高円寺

双龍鳥居があるのは、本堂の隣に佇む稲荷社です。東京にある3つの双龍鳥居のなかでは小ぶりですが、その分、全体を間近で楽しめ、また、そのほかの2つの鳥居に比べて、柱すべてを覆うように龍が巻きついています。

それにしても、高円寺駅からわずか数分とは思えないほど、ここは緑に包まれています。この写真だけを見たら、とても高円寺だとは信じられないかもしれません。

宿鳳山高円寺

この双龍鳥居は昭和8年(1933年)に建立。納主は関口林之助、石工は田中酉蔵と伝わります。

宿鳳山高円寺
東京都杉並区高円寺南4-18-11

2. 馬橋稲荷神社(阿佐ヶ谷)

馬橋稲荷神社

つづいてご紹介するのは、宿鳳山高円寺から1kmほどの場所にある「馬橋稲荷神社(まばしいなりじんじゃ)」です。鎌倉時代末期に創建されたと伝わる、杉並区阿佐ヶ谷の古社で、五穀豊穣や商売繁盛、家内安全のご利益があるとされます。

朱色が鮮やかな一の鳥居をくぐると、龍が巻き付いている二の鳥居が目の前に現れます。

馬橋稲荷神社

鳥居は大きく、見上げるような感じ。間近でみるとかなり迫力があります。宿鳳山高円寺と同じく、納主は関口林之助、石工は田中酉蔵。昭和7年(1932年)に建立されました。

馬橋稲荷神社

手水社にも立派な龍の姿があります。天然の巨大な岩に祀られた龍の口から、地下50mより組み上げられている天然水が流れています。境内には2つの手水社がありますが、こちらは三の鳥居をくぐった左手にあるもの。

馬橋稲荷神社

3つの鳥居をくぐると、昭和50年に、創建700年を記念して建立された随神門が現れます。その中央には、直径75cmもの大きな黄金色の鈴が堂々と吊るされており、鳴らせるものとしては、東京都内最大の鈴だそう。

“開運の大鈴”と呼ばれるこの鈴の下で柏手を打ち、音が反響すれば願いが叶うと言われています。訪れた際にはぜひ試してみたい、運気アップのパワースポットです。

馬橋稲荷神社
東京都杉並区阿佐谷南2-4-4
公式サイト

3. 品川神社(品川)

品川神社

最後にご紹介するのは、品川駅から約1.5kmの場所にある「品川神社」です。品川駅からも歩けますが、京浜急行「新馬場駅」からは徒歩3分ほどでアクセスできます。

神社に着くと、大きく「品川神社」と書かれた社標のすぐ隣に、さっそく双龍鳥居があるのがわかります。

品川神社

時代を感じる鳥居ですが、この鳥居が建立されたのは大正14年(1925年)。石工・高橋安五郎によって制作されました。

杉並区にある2つの双龍鳥居に比べると、龍の姿がそこまでハッキリしておらず、うっかりすると見逃す人もいるかもしれませんね。

しかしこの控えめさが、むしろ神聖さを引き立てているように思えます。

品川神社

品川神社は、文治3年(1187年)に源頼朝の命で創建されたと伝わる古社。江戸時代には徳川家からも厚く信仰を受けてきました。ご祭神は天比理乃咩命(あめのひりのめのみこと)をはじめとする三柱で、特に海上交通の安全・金運上昇・商売繁盛のご利益があるといわれています。

小高い丘の上に建つため境内はとても開放的で、深呼吸をするのが気持ちがいい神社です。

品川神社

そして品川神社の大きな特徴の一つが、都内最大級といわれる富士塚があること。富士塚をのぼることで、富士山をのぼったのと同じご利益が得られるとされ、品川神社のものは比高約15mにもなります。

途中から急勾配になり、思いの外スリリング!山頂は見晴らしがよく京急電車の走行も見られるので、訪れた際はぜひのぼってみてください。

品川神社
東京都品川区北品川3丁目7-15
公式サイト

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