東京にある、ほっとひと息つきたくなる、心癒される甘味処をピックアップしてご紹介します。和の甘味が持つやさしい甘さと落ち着いた空間で、日常の慌ただしさを忘れさせてくれるようなお店ばかりです。
1. 新鶯亭(上野)

広い上野公園のなかで、上野動物園の近くにある「新鶯亭」。なんと創業は大正4年で、100年つづく老舗になります。
青もみじに囲まれた風情ある石畳のエントランス先には、”鶯団子”と書かれたのれんが印象的な入口が見えます。これはもちろん店名ではなく、創業から愛される名物”鶯だんご”のこと。

店内も落ち着いた雰囲気で、窓からは小さな庭の緑が見えます。

いただいたのは夏限定の氷宇治(抹茶あん)。こうみえて、白玉も隠れています。
新鶯亭のかき氷は、とにかくふわっふわ!器の下のシロップと混ぜていただきますが、あまりにふわっふわすぎて混ぜるのが大変なほど。
新鶯亭
東京都台東区上野公園9-86
2. 雪月花(等々力)

等々力渓谷の南側、等々力不動尊のふもとにひっそりと佇んでいる、茅葺き屋根の茶屋「雪月花」。赤い野点傘が印象的な甘味処です。
店内にも席がありますが、私は屋外のベンチがおすすめ。暑い日でもたくさんの緑が影をつくって涼しさが感じられました。

抹茶にあんこ、そして白玉3個がトッピングされた宇治抹茶氷はほどよい甘さで、シャリシャリした食感が清涼感たっぷり。

寒い季節には、あたたかいスイーツも体にほっと染み渡ります。こちらもほどよい甘さで、もっちもちの白玉が幸せ気分にさせてくれます。
雪月花
東京都世田谷区等々力1-22-47
公式サイト
3. 羽二重団子本店(日暮里)

日暮里駅から徒歩3分ほどの場所にある「羽二重団子本店」は、夏目漱石や正岡子規などの文豪も愛した団子がいただける和菓子店&甘味処。

和モダンな雰囲気で洗練されています。テーブルと椅子には、団子の形にくり抜かれた模様があって可愛らしいです。

はじめて訪れるなら、やはりいただきたいのは名物の「羽二重団」。煎茶付きの2本セットでは、焼き団子(生醤油のつけやき)と餡団子の2種類いただけます。
香ばしさに思わず頬がゆるむ焼き団子に、甘さ控えめの餡団子。異なる味を食べられるのは嬉しいですね。
羽二重団子本店
東京都荒川区東日暮里5-54-3
公式サイト
4. まほろ堂 蒼月(宮の坂)

ずらりと並ぶまねき猫で知られる「豪徳寺」から近い場所にある和菓子店「まほろ堂 蒼月」。招き猫の焼印がされた「まねきねこどら」を販売していることでも知られている、とってもおしゃれなお店。

座席数は少ないですが、空いていたらぜひ店内でくつろぎたい。シンプルながらセンスのよさが伺え、ここにいる自分までセンスよくなった気分になってしまいます。

販売している和菓子を選んで、冷たいお抹茶と一緒にいただきました。ひとつは、名物の青豆大福、もうひとつは春限定のつつじの上生菓子。
名物だけあって、ゴロっとした青豆の食感と、青豆のほんのりした塩気と、甘さ控えめのあんこが絶妙です。
まほろ堂 蒼月
東京都世田谷区宮坂1-38-19 ウィンザーパレス103
公式サイト
5. 舟和本店 喫茶室(浅草)

舟和といえば「芋ようかん」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。逆に「芋ようかんといえば?」と問われても、舟和と答えてしまいそうです。
さて、舟和の本店は、東京を代表する観光名所、浅草の新仲見世通り沿いにあります。1階が売店、2〜3階が喫茶室。

らせん階段をのぼって2階の喫茶室へ。目の前に広がるのはクラシックな空間で、ステンドグラスやウィリアム・モリスの壁紙、照明にいたるまでタイムスリップしたような気分です。

冬季限定の「お芋のおしるこ」は、とてもきれいな黄色をしています。黄色というより黄金と言いたくなるような色。
金ごまの香ばしさと焼いたお餅の香ばしさが幸せ気分。ねっとりしたさつまいものやや濃厚な味わいとも、うまく絡み合います。
「お芋のおしるこ」にはラム酒が添えられています。せっかくなので、後半はラム酒を少し加えて味変を楽しみましたが、一気に大人のスイーツに!
舟和本店 喫茶室
東京都台東区浅草1-22-10 2F・3F
公式サイト