気づけば、季節ごとに訪れている大田黒公園。夏は青もみじと小川が清涼感があり、小さな避暑スポットとしても最適。真夏の暑さをほんのひととき忘れさせてくれます。
正門をくぐるとイチョウ並木が美しい

JR荻窪駅から歩くと10分、住宅街の一角に大田黒公園が広がっています。瓦を従えた正門の先には、ズラーっとイチョウの木がつづいて神秘的。

秋には葉っぱが黄金に輝いて、それもまた美しいけれど、青々としたイチョウもまた風情があります。その数、27本。

イチョウ並木の先に、木戸門が見える景色も和の趣があって美しい。御影石から飛び石のアプローチになっていますね。

さらに、木戸門をくぐってからイチョウ並木のほうを振り返った景色も絵になります。
青もみじと小川の流れに癒される

園内に入ってすぐ、小川が静かに流れています。たくさんの岩が配されていて、それによって流れが複雑になって見ていて面白い。
そして小川に覆いかぶさる青もみじの美しさったら!時どき、陽の光できらめく感じが幻想的です。

小川の流れは園内の池へ。ゆるやかな太鼓橋が架かる風景は、とても日本庭園らしい趣です。

大田黒公園の池には、とにかく立派な錦鯉が泳いでいます。杉並区と自治体交流している新潟県小千谷市から寄贈された錦鯉だそう。

池に突き出るようにあずまやも。誰も利用している人がいなかったので、ここぞとばかりに、あずまやを独り占めして過ごしましたが……夏は、あずまやにいるより、小川沿いで、天蓋のように広がる青もみじの下にいるほうが涼しく感じられました。
夏の大田黒公園をのんびりお散歩

大田黒公園は、中心に広〜い芝生広場が広がっています。芝生広場のまわりに小川や池、道が設けられていて、ぐるりと歩く感じです。
芝生広場に入ることはできないけれど、見ているだけでも気持ちがよくなる、きれいな色をした芝生。

小規模だけれど、竹林も生い茂っています。竹林の先に建つピンク色の壁が印象的な洋館は、大田黒元雄氏が仕事場として使っていた建物です。
大田黒元雄氏とは、日本にフランスやロシアの音楽を広めた音楽評論家で、この庭園は大田黒元雄氏の屋敷跡を整備した庭園です。
中を見学できますが、撮影禁止です。

青もみじに覆われた休憩室や管理室、茶室もあります。

休憩室は広々としており、ベンチが設けられています。和の雰囲気で心が落ち着きます。

藍色をした風鈴がひとつ、ちりんちりんと涼しげな音色を奏でていました。

小さな中庭も風情があって美しい。中庭の井筒から、水が茶室をとおって小川に流れ、池に注がれているそう。
住所・アクセス/関連サイト
東京都杉並区荻窪3-33-12
JR・東京メトロ丸の内線「荻窪駅」より徒歩10分