おしゃれは心のリハビリになる

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おしゃれは心のリハビリになる

忙しさやストレスで心が慌ただしかったり、自分に自信をなくしてすっかり落ち込んでしまったり。一時的ではなくて、長く、心がどんよりした状態がつづくときは、おしゃれをすることが、そのどんよりした心を救ってくれることがあります。

「いやいや、おしゃれなんてする気分じゃない。むしろ面倒なんだよ!」

そう思う気持ちもよくわかります。
私にもそんな時期がありましたから……。

けれど、先に行動することで心が変わることがあります。感情が行動を動かすこともあれば、行動が心を動かすこともあるのです。

面倒だけど片付けはじめたら気分が乗ってくるように、ちょっと面倒でも、小さなところからでもおしゃれを楽しみはじめると、気分が変わったりします。

oto

この記事を書いた人:oto

東京を拠点に、明日がちょっと楽しみになるおでかけや日々のヒントを発信。Amazon Kindle総合ランキング2位『わたしをご機嫌にする休日』をはじめ、6冊を出版。Yahoo!ニュース エキスパートでは「おでかけ記事」を執筆中です。JFN系全国28局ネット「レコレール」に出演し、東京の穴場スポット紹介も。

目次

おしゃれな空気に触れたら、心が蘇った

心がすっかり落ち切っていたころ、私は「これでいいや」と思う洋服に身を包んで出かけていました。もちろん、ある程度の身だしなみは整えていても、おしゃれを楽しむ気持ちはどこかへ置き忘れてしまっていたのです。

そんなある日、出かけた街で入ったカフェには、おしゃれを楽しんでいる人たちがいっぱい。空気感そのものがきらきらしていました。

そのなかでも、ひときわ輝く女性がいて、まるで海外映画のワンシーンのよう。

その女性を目にした瞬間「私もおしゃれがしたい!」という気持ちが湧き上がってきました。そのたった一瞬で、しぼんでいた心がふわっと持ち上がったのです。

私は、おしゃれをする楽しさをすっかり忘れていたことに気づきました。

おしゃれな人がいる場所じゃなくても、こうしたワクワクする気持ちが蘇ることがあります。

Netflixに登録していた時期、『エミリー、パリへ行く』を見たときのこと。ストーリーそっちのけで「こんなおしゃれをして街を歩きたい!」と、気分が一気に上向いたのを覚えています。

結局、このドラマは途中で離脱してしまいましたが……ファッションブックが出たら買いたいなぁとすっかり虜になっていました。

おしゃれをしてパリの街角を歩く自分を妄想しては、ニマニマしていました。このニマニマだけでも、ずいぶん幸せ気分になれたものです。

人は着ているものに影響される

人は、自分が身につけているものに影響を受けます。

ある実験では、白衣を着た人は、白衣をただ見せられただけの人よりも注意力のテストの成績が上がったそうです。

そのほかにも、スーツなどのフォーマルな服を身につけると、細部ではなく全体像をとらえる抽象的な思考が強まりやすいという研究結果もあります。

自分の体験に置き換えても、浴衣を着ると自然と動作がおしとやかになったり、気持ちまで凛としたり。そしてやっぱり、おしゃれをすると気分はぐいっと上がります。

このところ、アフタヌーンティーの取材が続いていたのですが、おしゃれをして出かけるだけで、出かけた先でショーウィンドウに映る自分をつい何度ものぞいてしまいました。

その日の帰り道は、ちょっと遠回りして寄り道したくなるくらい、心に余裕も生まれていました。

自分の小さな変化を楽しんでみる

心が落ち込んでいるときに、いきなり「ミラクルチェンジ」のごとく、髪型からメイクからファッションから……とすべてを変えようとしても、かえって疲れてしまいますよね。

そもそも、そんな気力さえ湧いてこないこともあるでしょう。

だから、「おしゃれをしなきゃ!」とか「自分を変えなきゃ!」と思うより、「ちょっとした自分の変化を楽しんでみよう」という気持ちで、小さなところからおしゃれを取り入れるといいと思います。

たとえば、新しいアクセサリーをひとつ足すだけでも「ちょっと特別な自分」になれたような気がします。それは、単なる飾りではなく、「今の私らしさを選び取った」という感覚を与えてくれるから。

脳は新しいものに出会うと小さなワクワクを感じ、その積み重ねが「もう少し何かを変えてみよう」という前向きなエネルギーを生み出してくれます。

鏡に映った自分が昨日より少し違って見える──そうした小さなときめきが、気持ちをそっと動かしてくれるのです。

おしゃれは気持ちの切り替えスイッチ

私は長くフリーランスをしていて、最初の頃はいかにも「部屋着」な格好で仕事をしていました。自宅で仕事をするのだから、どんな服で仕事をしていても、誰にも見られることはありません。

けれど、とくに冬なんかは、ちょっと買い物に出かけようにも着替えるのが面倒で……それなら最初から着替えていればいいんだと、外に出られる格好で仕事をするようにしたんです。

そうしたら、切り替えスイッチが入って、”バリバリ仕事をこなす私モード”に入りました。パソコンに向かう姿勢も、気持ちの集中度も、部屋着のときとはまったく違ったのです。

やっぱり、リラックスしたいときはリラックスウェアが最適ですし、ちょっぴり気持ちを引き締めたいときは、それなりの服を選んだほうがいい。

そして、ほんの少しでもおしゃれをしてみると、心がふっと上向きになります。

まずは、クローゼットを見直してみるのもいいかもしれません。

あまりにぎゅうぎゅう詰めのクローゼットでは、おしゃれを楽しむ余裕がなくなってしまいますし、「この洋服が着たい!」と思える服がないと、やっぱり気分は上がりません。

週末のちょっとした時間に、着なくなった服を手放したり、いまの自分が心地よく袖を通せる服を前に出してあげたり。そんな小さな整理から始めてみると、毎朝クローゼットを開けるのが少し楽しみになります。

その“選ぶ楽しさ”が、おしゃれをする気持ちをそっと後押ししてくれます。

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