誰かに「かわいい」「きれい」と言われると、やっぱりうれしいものです。その一言で、少しだけ自信が持てたり、鏡を見るのが楽しくなったりします。
芸能人の方がどんどんきれいになっていくのは、きっと周りからたくさん「かわいい」「素敵」と言われて、その言葉を受け取るたびに、自分を信じる気持ちが育っていくからでしょう。
だから、「かわいい」と言ってくれる人が身近にいるのは超ラッキー!
でも、そうでなくても大丈夫。
結局のところ、自分で自分のことを「かわいい」と思えることが最強だと思うのです。
※この記事では、映画『アイ・フィール・プリティ!』について、ほんの少しだけ内容に触れています。
映画『アイ・フィール・プリティ!』の話
映画『アイ・フィール・プリティ!』は、私の好きな映画のひとつです。
主人公のレネーは容姿にコンプレックスがあり、「どうせ私なんて」「私も美人だったら……」と嘆きながら、人生そのものをどこか諦めています。
ある日、「変わりたい!」と思って訪れたジムで、レネーはエクササイズ中に転倒。頭を打って気を失ってしまいます。
そして目を覚ますと、鏡に映る自分がまるで別人のように美しくなっていたのです。
けれど、それはレネーの思い込み。
実際の姿は、何ひとつ変わっていません。
それでも、彼女は「私は超かわいい!」と本気で信じ、自信に満ちた行動をとり始めます。すると、仕事でも恋でも、次々と奇跡を起こしていくのです。
この映画は、「自分がどう思うかで、人生はいくらでも変わる」ということを教えてくれます。自分を「かわいい」「素敵」と信じる力が、どんな外見よりも人を輝かせる──そんな前向きなメッセージをくれる作品です。
自分で「かわいい」と思うことが、行動力につながる
もし、ある朝目を覚ましたら──
鏡に映る自分が、たしかに自分なんだけれど、いつもの自分よりも何倍もかわいく見えたとしたら。
「え、私、めっちゃかわいいじゃん!」
きっとそう思って、なんだかウキウキした気分で出かけると思うんです。
服を選ぶときも、歩き方も、表情も、いつもより少し自信があって、楽しそう。
そして、その「かわいい」という感覚が、その日からずっと続いたらどうなるでしょう。毎日、自分のことを「今日もかわいい」と思いながら過ごせたら、自然と笑顔が増えて、人にもやさしくできて、前よりも積極的になっていくはずです。
毎日が少しずつ軽やかに、うまく回りはじめていくでしょう。
これは妄想の話ではなく、実際にあり得ることです。
自分をどう見るかで、行動は変わります。
そして、行動が変われば、人生が少しずつ変わっていきます。
映画『アイ・フィール・プリティ!』のレネーもまさにそうでした。
「美人になった」と思い込んだ瞬間から、彼女は積極的に話しかけ、自信をもって意見を言い、堂々と自分を表現しはじめました。
見た目は何も変わっていないのに、周りの人の反応が変わっていったのです。
自分で「かわいい」と思うことは、思い込みではなく、行動のスイッチ。「どうせ私なんて」と思っているときには見えなかった景色が、「私、けっこうかわいいかも」と思えた瞬間から、少しずつ広がっていきます。
自分のことを「かわいい」と思える人はどんどんかわいくなる
自分のことを「かわいい」と思えると、「どう思われるか」よりも、「自分が楽しめるか」で選べるようになります。服を選ぶときも、「これ着てる自分、なんか好き」という基準になったりします。
そうして、毎日を楽しむ姿勢そのものが、まわりの人から見ても魅力的に映ります。
他人の目を気にしすぎていたときよりも、自然と笑顔も増えて、表情もやわらかくなっていく。こうして、どんどんかわいくなっていきます。
かわいいって、単なる見た目のことだけじゃなく、その人がまとっているご機嫌という雰囲気も含まれると思うのです。どんなに整った顔をしていても、いつもムスッとした人は近寄りがたいですよね。
だから、「かわいい」と思いながら過ごせると、基本、ご機嫌ベースなので、まるごとかわいくなっていきます。
そして、自分のことを「かわいい」と思っている人は、自然と「かわいい人の行動」が取れるようになります。たとえば、寝不足のまま無理をしないとか、疲れた日は早く帰ってお風呂にゆっくり浸かるとか。ちょっと出かけるときにリップを塗るとか。
「かわいくいよう」と頑張るのではなく、「かわいい自分」でいるのがデフォルト。なので、かわいくいることが努力ではなく、自然なことになります。
自分を「かわいい」と思える人は、他人にも優しくなれる
周りと比べて「私はかわいい」ではなくて、ただ素直に自分のことを「かわいい」と思える人は、心に余裕があります。ひがみもしなければ、焦りもしません。
誰かの美しさも、そのまま認めることができます。
自分を否定しているとき、人はどうしても他人の欠点に敏感になります。
「あの人ばっかりずるい」「なんで私だけうまくいかない」──そんな気持ちが出てきてしまうもの。
でも、自分を認めているときは、他人のいいところにも自然と気づけるようになるんです。
SNSで誰かが頑張っているのを見たら、「すごいな」「私もがんばろう」って、素直に思えるし、人の幸せを見てあまりモヤモヤしなくなる。
自分をかわいいと思えている人は、すでに満たされているから、他人の光を見ても、自分の中の光が消えないんです。
自己否定からの努力は「永遠の足りないループ」を生みやすい
「私ってかわいくないから、がんばらなきゃ」という自己否定からのスタートは、いくら外見が変わっても、心のどこかで「まだ足りない」と感じてしまいます。
「あの人にはまだ敵わない」「もっと細くならなきゃ」
そんなふうに足りない部分に注目するクセが抜けず、気づけばいつも「足りない自分」を探しています。
その結果、いくらがんばっても満たされる瞬間は長く続かず、「かわいくなりたい」という気持ちが、いつの間にか終わらない宿題のようになります。
これが、自己否定からはじまる「永遠の足りないループ」です。
そもそも、「かわいい」「かわいくない」という感覚は、他人との比較から生まれるもの。「かわいくない」からスタートすると、常に比べる相手が現れるから、ゴールがなくなってしまうのです。
一方で、今の自分を認めたうえでの「もっと魅力的になりたい」からスタートする努力は、欠点を埋める努力ではなく、自分の魅力を育てる努力です。
こうした満たされた気持ちからの努力は、結果ではなく過程を楽しめます。だから長く続くし、どんどん魅力的になっていきます。
おわりに──「かわいい」と言われるの待つ人生より
誰かに「かわいい」「きれい」と言われるのはやっぱりうれしい。ものすごくうれしい!
けれど、その言葉を待つだけの人生より、自分で自分に「かわいい」と言ってあげる人生のほうが、自分の人生を自分の手でクリエイトしていく楽しさがあります。
脳は、自分が見たいように現実を見ます。
思い込みで、世界を少しねじまげて見てしまうんですね。
たとえば、ほんの一面だけを見て「あの人、冷たい人かも」と思い込んだ途端、相手の冷たそうな部分ばかりが目について、「やっぱり冷たい人」に思えてきたりします。
だから「私ってかわいい」と言い続けると、本当にかわいく思えてきます。まさに、魔法の言葉。
鏡を見たときに「今日もかわいい」と言ってみる。それだけで、世界が少し明るく見えてきます。そんな小さな魔法を、毎日の習慣にしていけたら素敵ですよね。